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・聞き取り
・製品規格と 製造フロー作成
・ブロック図と フローシート作成
・圧力容器の申請と受験
・歪み試験
・実地試験
・現地工事
・調整運転とGV測定
・生産風景と製品検査
— 最後に —
飲料の製造設備については、お客様の製品の種類と製造能力に最適なご提案をさせていただきます一例として、フレーバー入り炭酸飲料(GV3.0)の製造から充填・包装設備をご導入までの流れをご説明致します
【 聞き取り 】この段階では製造品目の概要と想定される製造能力をお聞きしています、特に重要になって来るのは内容物の殺菌効果を計算(F値計算)して過不足無く、安全で品質劣化の少ない殺菌方法をご提案する事になります(商業的無菌殺菌と呼んでいます)次に食品衛生法や労働安全衛生法などの各法令を遵守して導入までのご説明をさせて頂いております
【 製品規格と製造フロー作成 】お尋ねした製造品目と能力に基づいてひな形の製造フローと製品規格をご提出いたします図は「お茶」の製造フローと規格ですがまずは一般的な「叩き台」からスタートして行きます、最終的な製品レシピに到達するには試行錯誤が伴いますが、場合によっては更に外部の専門家に依頼する事もあります
【 ブロック図・フローシート作成 】製造フローが確定すると図の様に機器選定を行いブロック図を作成する段階になりますしかしながら、製品開発と並行している場合製品レシピの変更が考えられますので、内容の変更にも対応できる様にマージンを取った提案を行っております
【 圧力容器の申請と受験 】 今回の場合はフレーバー入り炭酸飲料でGV(ガスボリューム)が3.0のため充填機のタンクは 第二種圧力容器に該当してしまうので、厚労省の労働安全衛生法に基づく個別検定が必要になります。 日本ボイラー協会に「個別検定申請書」とタンクの図面および「設計計算書」を作成して提出します ※GVとは製品に炭酸ガスがどれ位溶け込んでいるかを示すもので、温度と圧力の関係で数値が変わり数値が高いほど炭酸が強くなります
【 歪み試験 】単純な円筒型のタンクであれば計算書の提出だけで受理して貰える場合もありますが、充填機のタンクだと図の様に複雑な形状をしていますので実地で歪み試験を専門業者に依頼する必要が出て参りますが歪みゲージの貼付け場所を特定するために3DCADの圧力解析シミュレーションを行い、おおよその場所を絞り込み、ボイラー協会の担当者と相談の上で決定する必要があります
【 実地試験 】ボイラー協会または専門の測定業者に依頼して歪み試験と水圧試験を同時に実施します、この時の水圧は最高使用圧力の1.5倍になりますので、0.5MPaで20分間加圧して漏水等も目視検査しています、この結果報告書を前述の「個別検定申請書」に添付して再度提出し直します(シミュレーション結果がほぼ正しく反映されています)
【 現地工事 】 現地での工事写真です、各機器類を設置して サニタリー配管工事を実施しています 工事期間中も地元の保健所や消防署など への申請や届け出など面倒な業務が発生 しますが、お客様自身でお手続をする必要 があるために都度お手伝いをさせて頂いて おります
【 調整運転とGV測定 】工事中の機器類や配管などの汚れを洗浄するためにCIP(Cleaning In Place:定置洗浄)を実施します、各洗剤の濃度は導電率で測定しますが、最終すすぎは河川放流のためpHメーターで正確に測定しています、また充填直後のサンプル品をGV測定器で計測しています、図ではやや高めになっていますが、お客様とご相談のうえ最適値に微調整を行って行きます
※排水基準は環境省の水質汚濁防止法で厳しく規定されており違反すると営業停止などの罰則規定があります
【 生産風景 】様々な工程を終えて生産運転がスタートします、品質を第一に考えて日々の検査が重要になります製造された製品は一定の間隔で抜き取りして「微生物検査」や色味や濁度等を「赤外線分光分析」などの自社での検査に加え、外部機関での精密試験が必須になります検査内容は製品によって多岐にわたり項目にも違いがあります、検査項目などはひな形をご提出し品質管理のお手伝いもさせていただいています
画像は石川県予防医学協会さまの ホームページより転載しました
【 最後に 】ここではフレーバー炭酸飲料設備ご導入の流れについてご説明しましたが、他にも様々な製品の製造に携わった経験から少しはお役に立てる事もあるかと存じます、ご相談だけでも構いませんのでお気軽にお問合せ下さい!
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